「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」みずみずしく儚い青春の記録。

「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」会場の様子 © 1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP

1962年のデビュー以来、ポップかつ革新的な音楽で世界を熱狂させ、いまなお聴きつづけられている〈世界でもっとも偉大なバンド〉 ザ・ビートルズ。その中心メンバーであるポール・マッカートニーが、バンドや周囲のスタッフ、アメリカ凱旋の様子などを撮影した秘蔵写真を公開する展覧会ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」が、グランフロント大阪で開催されています。(〜2025年1月5日まで)

メンバーの素顔や各地での熱狂をとらえた写真は、60年代のポップカルチャーと、その時代を駆け抜けたリバプールの若者たちの青春の記録でもあります。ビートルズファンはもちろん、ビートルズをあまり知らない人たちにも、ぜひ体感してもらいたい写真展です。

 

ポールの目線で、バンドの素顔と周囲の熱狂を体験できる。

「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」は、2023年にロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアルオープンを記念して開催された展覧会です。ロンドン展のオープニングにはポール・マッカートニー本人が来場し、親しいミュージシャンやビートルズメンバーの家族も参加。会期中も多くのセレブリティが訪れ、大盛況となりました。

その展覧会が日本に上陸。今年7月〜9月にかけての東京展につづき、10月12日(土)から大阪展がグランフロント大阪で開催されています。

「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」会場の様子
© 1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP

会場に並ぶのは、1962年10月5日にレコードデビューして瞬く間にトップミュージシャンとなったビートルズが、世界を熱狂させて社会現象となる1963年12月から、「エド・サリバン・ショー」でアメリカに旋風を巻き起こした1964年2月までの約3か月間を記録した写真たちです。ポール自身が撮影したものや、60年前からネガやコンタクトシートのまま残され、これまでプリント化されなかった貴重な写真を含む約250枚が展示されています。

ポールの手で撮影された写真たちは、いわば〈ポールの目〉。仲間として、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの素顔をとらえ、渦中にいる当事者として世界の熱狂をクールに切り取る。ポールの視点で、ビートルズの軌跡と時代の空気を追体験できるのです。

Self – portrait. London, 1963 
© 1963 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP

 

あの頃、確かにあった、4人の青春がここに。

史上、もっとも売れたアーティストとしてギネス・ワールド・レコーズに認定されるなど、世界一有名なバンドだといっても過言ではないザ・ビートルズ。1970年の解散後も4人はそれぞれ音楽活動をし、ポール・マッカートニーは82歳になった現在も精力的にライブを行っています。ただ、1980年12月8日にジョン・レノンが凶弾に倒れ、2001年11月にはジョージ・ハリスンが病で帰らぬ人になりました。偉大なミュージシャン4人が、この世にそろうことはもうありません。

その刹那に胸がギュッとなりつつ、本展の写真に目を向けると、そこにはまぶしすぎる青春の時間が鮮やかに記録されています。20歳を過ぎたばかりの無邪気さが残るリバプールの4人の青年たちが、プールではしゃいだり、移動中に居眠りしたり───その時代、その一瞬にしか存在しないきらめきと親密さが写し出されているのです。

George Harrison. Miami Beach, February 1964
© 1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP

 

本写真展の最大の魅力は、ビートルズを内側からのぞき見られること。公式サイトのインタビューでポールが「ビートルズの内側から、誰もできないアングルからその時代を記録している」と語るように、レジェンドになる前のビートルズのクールでみずみずしい青春を、メンバーの視点から体感できるのです。この貴重な体験はここでしかできない! そう断言できます。

「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」会場の様子
© 1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP

 

音声ナビゲートはポール本人! コラボカフェも開催!

展覧会の音声ナビゲートは、ポール・マッカートニー本人が担当しています。あのころを懐かしむように語りかけるポールの声を通して写真を鑑賞すると、当時の熱狂をより身近に感じられます。

また、グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル1階にある「CAFÉ Lab.」が、本展とコラボレーション。イタリア・イリー社のエスプレッソ豆を使用した本格カプチーノが限定デザインで登場しています。さらに、『はちみつ』を使ったレモネードや『ロイヤルミルクティー』などがラインアップされ、ドリンクでもビートルズの国・イギリスの情緒を感じ取れます。

「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」とコラボした「CAFÉ Lab.」で飲める、限定デザインのカプチーノ

 

ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」

期間:2024年10月12日(土)〜2025年1月5日(日)

休館日:2024年12月31日(火)、2025年1月1日(水・祝)

入場時間:10:00〜18:00(最終入場は17:30まで)

会場:グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ

料金(税込)当日券:〈一般〉2,500円、〈大学・高校生〉1,500円、〈中学・小学生〉700円

※小学生未満無料
※障がい者手帳をお持ちの方はご本人と介助者1名までが当日料金の半額となります。(要証明)

大阪展 公式サイト:https://www.ktv.jp/event/eyesofthestorm/

 

masami urayama

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