映画『355』 女の敵は女じゃない! 女性エージェントのカッコよさが痛快なスパイ・アクション。

©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

本格派のスパイ・アクションをオール女性キャストでつくりたい―――『ゼロ・ダーク・サーティ』や『女神の見えざる手』などの話題作で圧倒的な演技力を披露してきたジェシカ・チャステインの発案に賛同し、各国のスター女優たちが集結。女性エージェント・チームが暴れまくる刺激的で魅惑的なアクション映画『355』が完成しました。

華も実力もある女優たちのアクションはもちろん、パリ・モロッコ・上海をノンストップで駆けめぐる壮大なストーリーも必見。映画館で見てもらいたいエンタメ大作です。

 

五カ国のスター女優がチームとして、暴れまわる!

物語のはじまりは、南米・コロンビア。麻薬王の息子があらゆるセキュリティをくぐる抜け、世界中のインフラや金融システムなどを攻撃できるデジタル・デバイスが開発します。それは手に入れることで世界を支配できる危険なテクノロジー。国際的な犯罪組織やテロリストの手に渡れば世界の秩序は脅かされ、第三次世界大戦をも誘発しかねません。

 

奪還するために送り込まれたのが、アメリカCIAの敏腕エージェント・メイス(ジェシカ・チャステイン)。パートナーのニックとともにパリへ行き、新婚夫婦を装ってターゲットに取引を試みるもカフェの店員になりすましていた女に邪魔されてしまいます。その女はBND(ドイツ連邦情報局)の工作員マリー(ダイアン・クルーガー)。アメリカとドイツの凄腕女性エージェントは互いを敵として壮絶なバトルを繰り広げるのです。

 

しかし、テクノロジーデバイスを手にしているのは凶悪な組織。さらに、それを闇のマーケットに流出させようとしています。各国の組織がいがみ合っていては立ち向かえないと気づいたメイスは「仲間が必要」だといい、敵対するマリーやイギリスのサイバー・インテリジェンスの専門家ハディージャ(ルピタ・ニョンゴ)、コロンビアの心理学者グラシエラ(ペネロペ・クルス)、中国政府で働くリン・ミーシェン(ファン・ビンビン)たちと共闘関係を結びます。敵から仲間へ。共通の目的を達成するべく手を取り合った彼女たちは、華麗に、タフに、戦っていく――。

 

と、ここまで読んでもらえればわかるように、ストーリーは王道のスパイ・アクション。これまでの映画なら男性のスター俳優が主役となり、チームとなる俳優もキャラクターの違う男性を配置。そのなかのひとりが女性という構成だったと思います。

 

その常識を打ち破るべき集結したのが、各国のスター女優たち。アメリカ、ドイツ、スペイン、ケニア、中国をルーツにもつ彼女たちが、それぞれの魅力を放ちながら存分に暴れまわって戦い、前に進んでいる姿はとっても爽快で、女性だけのチームという〈ジェンダーの冠〉なんていらない! とばかりに十分に楽しませてくれるのです。

 

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女性たちのアクションが、美しくカッコいい!

〈蝶のように舞い、ハチのように刺す。〉アメリカのボクシング選手モハメド・アリがいった有名な言葉ですが、女性エージェントたちが戦う姿はその形容がとても似合うように感じます。

 

女優たちはCGにたよらず本物のスタントをこなすため、猛特訓と入念なリハーサルを繰り返して挑んだそうで、これまでの作品で演技力の高さを証明してきたトップ女優がリアリティのあるアクションを披露しています。さらに、映画『X-MEN』『デッドプール』シリーズのプロデューサーで『X-MEN:ダーク・フェニックス』ではメガホンもとったサイモン・キンバーグ監督のカメラワークは、〈彼女たちをどう撮ればいいのか〉をしっかり押さえています。暴れまわる女優たちはとにかく美しく、べらぼうにカッコいいのです。

 

また、物語の舞台が変わっていくのも魅力。パリ、モロッコ、上海をロケーションし、街の景色や文化を垣間見られます。ロケーションムービーはスパイ映画の王道ではありますが、コロナ禍で長らく海外旅行に行けていない身としては舞台装置として各国の雰囲気を楽しめるのはうれしく、おトク感もあります。

 

なんとなく停滞感がただよっている現在ですが、映画では別世界を存分に楽しめます。

華麗でたくましいエージェントたちの活躍を見て、気持ちをスッキリさせてはいかがですか?

 

ちなみに、女性エージェントたちで結成したチームのコードネームは〈355〉。18世紀のアメリカ独立戦争時代に実在した女性スパイの暗号名だそうです。

 

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映画『355』

2021年2月4日(金)より、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、TOHOシネマズ二条、OSシネマズ神戸ハーバーランドなどで公開。

公式サイト:https://355-movie.jp/

masami urayama

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