あの3人組が帰ってきた！ 2016年に日本テレビ系列で放送されて話題を呼んだドラマ『ゆとりですがなにか』が、心のゆとりなんて忘れつつある令和の時代に満を持して映画化！ 『ゆとりですがなにか インターナショナル』が10月13日（金）から公開されます。
個性豊かすぎる“ゆとり3人組”を演じる岡田将生さん、松坂桃李さん、柳楽優弥さんをはじめ、安藤サクラさんや仲野太賀さんなどおなじみのメンバーが勢ぞろい。脚本・宮藤官九郎さん✕監督・水田伸生さんという最強クリエイター陣も再び集結し、あらゆる世代と世界に向けて、新たなコメディ映画を爆誕させました。
公開を控えた10月4日（水）、映画を初お披露目する大阪プレミアを緊急開催！ 主演の岡田将生さんと水田伸生監督が登壇し、本作らしい少しゆるくてあたたかいトークを繰り広げました。
岡田将生さんが「福岡と大阪に行きたい」といった。
大阪プレミアの会場となったのは、TOHOシネマズ なんば。平日19時からのスタートだったにも関わらず約300人もの観客が詰めかけたことに、岡田将生さんは感激します。「平日のこの時間帯に時間を割いていただいて、本当にありがとうございます。みなさんのお顔が見られて、本当に幸せです」とあいさつ。今回は急に決まったキャンペーンだそうで、舞台挨拶を行ったのは福岡と大阪だけ。「福岡と大阪に行きたいといったのは（岡田）将生くんだから」と水田伸生監督が明かしてくれました。
『ゆとりですがなにか』は、〈野心がない〉〈競争意識がない〉〈協調性がない〉と勝手に思われ、〈ゆとり世代〉と勝手に名づけられた青年たちが、仕事や恋愛、友情に迷い、もがきながらも人生に懸命に立ち向かうストーリー。映画では、30代半ばを迎えた彼らが人生の岐路に立ち、相変わらずジタバタしながらも賢明に楽しく生きている姿が描かれています。
主人公は、サラリーマンを辞めて家業の酒蔵を継ぐも契約打ち切りの危機に面し妻の茜との夫婦仲もイマイチな坂間正和、優しく真面目だがいまだに女性経験ゼロの小学校教師・山路一豊、元客引きで11浪目にして悲願の大学合格を果たすも卒業後に起こした中国での事業に失敗して出戻ってきたフリーター・道上まりぶの3人組。演じた岡田将生さん、松坂桃李さん、柳楽優弥さんはプライベートでも仲がいいらしく、伊勢や京都にも旅行したことがあるそう。
その3人で大阪を楽しむなら？ と質問された岡田さんは「やはりUSJ（ユニバーサル・スタジオ・ジャパン）ですね。3人で、ワーワーギャーギャーしながらジェットコースターに乗りたい」そう。とはいえ、ほかの2人はジェットコースターが大丈夫なのか、わからないらしく「そういうのを知るためにも行ってみたいですね」と意欲をみせていました。
安藤サクラさんのリアリティはすごい！
『ゆとりですがなにか』のテレビドラマは約7年前の作品。登場人物も俳優たちも、年齢を重ねることで変化を余儀なくされています。水田監督は「ゆとり世代であっても世の中の荒波にもまれて、たくましくなっていてほしい。けれども、キャラクターは変えてほしくなかった。やっぱり、友ですから。若いときや学生時代の友人と会うと、その時代に一気に戻れるじゃないですか。そんな感じがでてくれなければこまる」といい、本編でもそれが表現されています。変わったところも、変わらないところもある〈あの3人組〉を、俳優たちはイキイキと演じているのです。
また、水田監督はある俳優さんの変化に感心したそうで「実際にお母さまになられた安藤サクラさんには、すごくリアリティがありました」。岡田さんも「ぼくはまだ結婚をしていないし、子どもいない。子どものいる家庭がどういう状況なのか、サクラさんに教えてもらいました。サクラさんは〈子どもがいて、こんなにキレイな家はない〉って段取りしながらおもちゃを置いていくんですよ。坂間家に子どもがいる、ということに説得力をもたすために」と現場でのエピソードを披露。さらに水田監督は「安藤さんご自身はとても繊細でシャイな方。はじめての現場であれば、そんな演出的なことをしないタイプです。連続ドラマとスペシャルドラマを経て、その後も（俳優たちが）ずっと連絡を取り合ってくれていたから、そんな動きをしてくれた」とゆとりチームだから実現できた現場であったことを強調します。
このとき、岡田さんはあることを思い出します。「昨日、サクラさんに〈福岡にいるよ〉ってLINEしたら、既読にはなっているけど返信がない。子育てもお仕事もあるので大変だと思いますけど、岡田のマーチンのLINE……夫の不人気というか悲しさを、いま急に思い出してしまいました」とマーチンらしい悲壮感をにじませながら述べ、笑いを誘っていました。
これほどハンサムなのに、カッコ悪い役を一生懸命にやる俳優に会ったことがない。
本作ではおなじみのメンバーに加えて、新たなキャラクターも登場しています。なかでも、岡田さん演じる正和の元勤務先を買収した韓国企業のスーパーバイザーを演じる木南晴夏さんは流暢な韓国語を操り、強烈なキャラクターをパワフルに演じています。
「韓国人のチェ・シネという役で、〈シネ〉って舌打ちするような役名。これを（脚本家の）宮藤さんが思いついてしまい、物語がふくらんだ。宮藤さんから設定の相談を受けたとき、韓国語でお芝居ができるように勉強しているといっていた木南さんが思い浮かんでお願いにあがりました」と水田監督。岡田さんも「（俳優として）チームが出来上がっている作品に入るのは苦労するものなのですが、木南さんはドラマのときからゆとりのファンだったそうで〈この世界に入れてうれしい〉といってくださった。お芝居に圧倒されましたし、韓国語も完璧」と絶賛します。
実は岡田さんは10代のころから木南さんとおつきあいがあるそうで「プライベートでよくお会いしていて相談もしていた。今回が初共演ではないのですが、ガッツリお芝居をやれたのははじめて」と喜びます。それを耳にした監督は「プライベートで!?」と昔からつきあっていたことを驚き、「こんな公の場で急に告白をしていいの？」となんだか勘違いをした様子。あわてた岡田さんは「いやいや、そんな意味でいっていません！」と否定し、「変な汗かいちゃった」と苦笑いをする場面もありました。
また、映画のタイトルにちなみ「実は◯◯ですがなにか」と、お互いの知らない部分を教えてほしいというお題を投げかけられると「ぼくは、全部さらけだしているつもり」と岡田さん。水田監督も「（岡田さんは）全部さらけだしていると思います。これほどハンサムなのに、カッコ悪い役を一生懸命にやる俳優に会ったことがないですから」と俳優・岡田将生を讃えます。
世代でくくって評価するのではなく、自分らしく生きればいい。
舞台挨拶で会場の観客は、岡田さんと水田監督のトークを熱心に聞き入っています。岡田さんから「ドラマを観ていた方が多いのかな？」と問いかけられると、ほとんどの人が挙手します。それを目にした岡田さんは「めちゃくちゃうれしい！ 来てよかった」と感動しきり。つづけて「ゆとりの作品を好きだといってくださるみなさんの声を聞く機会がなくて、昨日の福岡につづいて聞けて本当にうれしいです。（映画では）ゆとり3人組である山路・まりぶ・マーチンのシーンがちょっと少ないので、それを見逃さずに3人の空気感を観てほしい」と想いを伝えます。
最後のあいさつでは水田監督がマイクを握り、「作品づくりで目指しているのは、みなさんが笑顔になって、笑ってもらえること。ゆとりは、宮藤官九郎さんというずば抜けた才能のある脚本家の発案ではじめたドラマです。そして、宮藤さんが行き着いた答えは〈ジェネレーションや世代でくくって判断し、評価するのではなく、みんなが自分らしく生きればいいじゃないか〉ということだと思います。映画でも、その気持ちに変わりはありません。みなさん、最後まで楽しんで観ていただけたら幸せです」と締めくくってくれました。
岡田さんと水田監督は、大阪の観光名所である「とんぼりリバーウォーク」道頓堀グリコサイン前も訪問。フォトセッションを実施しました。
映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』
2023年10月13日（金）から、TOHOシネマズ梅田、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、MOVIX京都、OSシネマズミント神戸などで公開。
■公式サイト：https://yutori-movie.jp/index.html
■X（旧Twitter）：@yutori_ntv
■Instagram：＠yutori_movie
■TikTok：@yutori_movie
© 2023「ゆとりですがなにか」製作委員会
