運命に導かれ、時は来た。───「週刊ヤングジャンプ」で連載中の大人気マンガ『キングダム』。2019年に実写化されて大ヒットを記録し、3年後には続編も制作。そして、2023年7月28日(金)、シリーズ3作目となる映画『キングダム 運命の炎』がいよいよ全国公開されます。
過去2作をも超える迫力で、より壮大に、よりドラマティックに描かれる第3弾。熱い炎を燃やす〈キングダムの夏〉が再びやってきます!
第3弾で描くのは「馬陽の戦い」と「紫夏編」。
マンガ『キングダム』(原泰久/集英社)は、紀元前の中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・嬴政(えいせい)を壮大なスケールで描く物語。そのため、〈映像化は不可能〉と思われてきました。
そんな予想を覆し、邦画史上では類を見ない大規模なプロジェクトによって2019年に実写化。映画『キングダム』は、その年に公開された実写邦画作品の1位を獲得しました。3年後には続編となる『キングダム2 遥かなる大地へ』が公開され、大ヒット。シリーズ累計で100億円を突破しています。
そして、第2弾の盛り上がりが記憶に新しい2023年。再び、あの熱い夏がやってきます!
シリーズ第3弾で描かれるのは「馬陽(ばよう)の戦い」と「紫夏(しか)編」。原作者の原泰久さんが「信と嬴政、二人のその後の歩みに計り知れない大きな影響を与えたエピソード」と語るほど、原作でも重要な箇所です。その実写化とあって、より荘厳でドラマティックな映像と物語で展開。これまでと同様に原泰久さんも脚本に参加し、キングダムの魂ともいえる〈なぜ、中華統一をめざすのか〉というテーマに挑んでいます。
ストーリーは、北方で大きな力を誇る隣国・趙(ちょう)が秦(しん)国に突如攻め入ってきたことからはじまります。趙は秦に積年の恨みを抱いており、大軍を率いて侵攻をしてきたのです。
残忍極まりない趙軍に対抗するため、嬴政は長らく戦から離れていた伝説の大将軍・王騎(おうき)を総大将に任命。王騎にとって因縁の地・馬陽で戦いの火蓋が切られます。
出撃を前にした王騎は、嬴政に〈王の覚悟〉を問います。そのとき嬴政が語ったのは、趙の人質として暗い闇のなかにいた自分に光をもたらしてくれた恩人・紫夏との記憶。
嬴政の壮絶な過去を知った信は、想いを新たに敵地に向かいます。そして、100人の兵士からなる「飛信隊」の隊長となり、王騎から無謀な特殊任務を言い渡されるのです───。
原作のキャラクターそのままに、より人間らしく。
マンガ『キングダム』の魅力は、迫力のある筆致で中国春秋戦国時代を表現する壮大さと、登場キャラクターたちが背負うドラマの奥深さ。そのどちらが欠けてもキングダムとはいえず、とくに戦いの規模に〈しょぼさ〉を感じてしまうと一気に興が冷めてしまいます。その点で今シリーズの映像化は成功しており、最新作でも期待を裏切らないスケールとスピード感で〈キングダムの世界〉を具現化しています。
また、人間ドラマを描くというところでも、それは同じ。マンガ『キングダム』では個性豊かな登場人物がそろい、なかでも武将たちはキャラクター性が際立っています。人間離れした強さをもつ武将を、どう生身の人間化させるのか? 大きな課題だったと思いますが、演じる俳優たちは原作のキャラクターそのままに血肉を与え、実在する人間として存在させています。とくに、第一作から〈王騎そのもの〉と絶賛された大沢たかおさんの怪演はさすが! 独特の笑い方やしゃべり方、そこにいるだけでオーラを放つ大将軍の威厳、そして馬陽の因縁がもたらす影……。今作でも大沢たかお・王騎の魅力は十分に味わえます。
もちろん、信・山﨑賢人さん、嬴政・吉沢亮さんなどのメインキャストも健在。飛信隊の隊長となった信が、野望と責任感をもって暴れまくるシーンは少年が成長していく姿を感じて胸が熱くなります。
映画『キングダム 運命の炎』
2023年7月28日(金)より、TOHOシネマズ梅田、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、MOVIX京都、TOHOシネマズ二条、OSシネマズミント神戸などで公開。
公式サイト:https://kingdom-the-movie.jp/
©原泰久/集英社 ©2023映画「キングダム」製作委員会