展覧会「tupera tupera のかおてん.」 ココロもカラダも動かして顔を遊びつくす。

顔・顔・顔・顔・顔。どこを観ても「かお」でいっぱいの展覧会「tupera tupera のかおてん.」が現在、あべのハルカス美術館で開催されています。(〜11/7まで)。

顔の楽しさを届けてくれるのは、絵本を中心に活躍しているクリエイティブ・ユニットtupera tupera(ツペラ・ツペラ)。実際に遊べる仕掛けもあるユーモラスな“かお”たちは、ココロも、カラダも、ワクワクで満たしてくれます。

 

やさいの顔ってどんな顔? そう考えるだけで日常が楽しくなる。

本展の展示は、大きく5つで構成。まずはtupera tuperaの代名詞ともいえる絵本の世界で、さまざまな“かお”と出会えます。

顔に関連した絵本を貴重な原画とともに紹介しているこのゾーンで、個人的なお気に入りは『やさいさん』と『くだものさん』という作品。カチンコチンの頭をもっているわたしは、普段食べているやさいたちには“顔がない”と思っていました。でも、『やさいさん』と『くだものさん』で描かれている顔を見ていると、それって思い込み? やさいにもくだものにもそれぞれ性格があって、似合う「かお」があるはず、と思えてくるのです。

そうすると、“夏野菜のトマトはご陽気なラテン男子かな?”とか、“白くて長い大根はしっとり系の美人かも?”なんてどんどんイメージがふくらんでいくから不思議。日常を楽しくするコツを教えてもらえて、ちょっとトクした気分になります。

絵本「かおノート」のコーナーを見上げると、いくつもの発見を発見できるかも?

 

次の「かお10」ゾーンでは、パンや石、葉っぱなど、身の回りのものでつくった個性豊かな10種の顔が2mの巨大なパネルとなってズラリ登場。tupera tuperaさんたちは「公園などにいって、そのへんに落ちているもので顔をつくる」ことをよくやっているそうで、tupera tuperaの作品はそうした日常の遊びがアートとなって昇華されていることがわかります。

「かお10」のパネルは裏側に侵入OK! キャラクターになりきってポーズをとり、撮影しましょう!

 

遊びつくしたら、ちょっと“いいかお”になっているはず!

この展覧会には、tupera tuperaの新しい作品も展示されています。そのひとつである「かおファイブ」は、紙を選び、ハサミで切り抜いて色を塗り、パーツをつくっていく過程が映し出される映像作品。身の回りのありとあらゆるものを使ってかおを生み出していく、tupera tuperaのクリエイティブが堪能できます。

 

会場の中央で存在感をアピールしているインスタレーション「かおカオス」も新作。多様な立体作品は、さわったり、なかをくぐったりもできる体感型で、公園にある遊具のようにぐるぐる回って遊べます。作品たちはそれぞれに個性的な顔をもっていて、ひとつずつ鑑賞しても楽しいのですが、それだけではありません。視点を変えて全体を見てみると…ドーンと“大きなかお”が構えています。顔の見え方は角度によって変わるので、好みの角度を見つけてみるのもおもしろいですよ。

 

最後のゾーンでは謎の男「床田愉男(ゆかだ ゆかお)」を展示。その正体は直径3mの大きな福笑いで、用意された約40個のパーツを使ってオリジナルの顔をつくることができます。大きなパーツはなかに人が入れるので、自分が床田愉男の一部になれるのもお楽しみポイントです。

また、床田愉男にはテーマ曲があり、とってもナイスなゆるソングが流れています。会場には歌詞も展示されているので、ぜひ読みながら音楽に耳を傾けてみてください。ホロッとしたあとに、勇気をもらえますよ♪

「床田愉男」は、天井の鏡に映るオリジナルの“かお”を楽しめます。

 

目、鼻、口などで構成される「顔」は、自分を表す鏡。その見え方が気に入らなくて悩み、自分の顔を嫌いになったりすることもあります。

でも、顔はもっと自由で楽しいはず!

そう教えてくれる展覧会で遊んだら、いつもよりちょっとだけ“いい顔”になっておうちに帰れるのではないでしょうか。

 

あべのハルカス内にはtupera tuperaが仕掛けた“かお”がいっぱい! 会場外でも、かおを探す遊びができます。

 

「tupera tupera のかおてん.」

期間:2021年9月17日(金)〜11月7日(日)

開館時間:火〜金/10:00〜20:00 月土日祝/10:00〜18:00 ※入館は閉館30分前まで

会場:あべのハルカス美術館

料金〈当日〉:一般 1,500(1,300)円、大高生1,100(900)円、子供〈中学生〜3歳〉500(300)円(税込)

※( )内は15名以上の団体料金

展覧会の詳細は公式サイトをご覧ください。

公式サイト:https://www.aham.jp/exhibition/future/tuperatupera/

masami urayama

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